残業代請求って何分からできるの?

最近残業代請求が注目を集めています。そんな中、自分も残業代請求できるのではないか、と考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、実際に残業代を計算しようとしても、何分単位で残業代が請求できるのか知らない方も多いかと思われます。また、会社独自の切り捨て、切り上げのルールが決められている場合もあり、どのように計算をすればいいのか分からない場合もあるかと思います。そこで、今回は残業代を請求できる単位について説明をします。

残業代請求は残業した時間分請求できる

 結論から申し上げますと、会社は原則として、残業代を1分単位で支払わなければなりません。

これは、会社は、労働基準法によって、賃金は全額支払うことが義務付けられており(労働基準法24条)、残業代は、会社が従業員に対して残業をさせた場合に支払う割増賃金であることから(労働基準法37条)、会社は残業代についても全額支払うことが義務付けられているためです。

 したがって、例えば、会社独自のルールで、“30分未満は切り捨て”にして残業代として換算していないといったような場合は、労働基準法に違反することになります。

 会社は、従業員を1日8時間、週40時間をこえて時間外労働させた場合25%の割増賃金、深夜労働(午後10時~午後5時まで)させた場合25%の割増賃金、休日労働させた場合は35%の割増賃金を支払わなければなりません。したがって、これらの時間外労働、深夜労働、及び休日労働の合計時間分、割増賃金を請求することができます。

例外について

 しかしながら、従業員1人1人について、1分単位での残業時間の管理についてその業務の煩雑性から、例外が行政通達で認められています(昭63・3・14基発第150号)。
 行政通達によると、1か月単位の残業時間(1日8時間、週40時間を超えて労働した時間、深夜労働(午後10時~午前5時まで)の時間、休日労働の時間の合計時間)において、1時間未満の端数の時間がある場合には、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げて計算することが認められています。
また、残業代の計算において、1円未満の端数がある場合には、50銭未満は切り捨て、50銭以上は切り上げることが認められています。

 
つまり、1日単位での切り捨ては認められていませんが、1か月単位で残業代を計算した場合に、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げて計算することができます。また、1円未満の端数がある場合には、50未満は切り捨て、50線以上は切り上げることができます。

切り捨てだけをして切り上げをしないことはできない

 そして、切り捨てだけをして切り上げをしないといった、労働者に不利になる扱いは、上記の行政通達に違反することになり、認められません。
 もっとも、切り上げだけをして切り捨てをするといった、労働者に有利な取扱いは、上記情勢通達に違反しません。

まとめ

以上、残業代の時間の単位について紹介してきました。これらをもとに、ご自身が会社独自のルールによって切り捨てがされているといったようなことはないか、ご確認いただければと思います。

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